2013/02/28

2012パラダイス_06: 出逢い。逢うってなにさ。

○8/14
  紋別のホテルでゆっくり休み、チェックアウトはギリギリの11時。21時間の滞在で疲れもとれたかな。
外に出るといい天気。ブルベじゃないんだから昨日雨の中走らずに休んで今日まとめて走れば良かったんじゃないか。

  もうガツガツ走る気は無くなってすっかり観光モード。せっかく紋別に寄ったんだし、流氷科学センターとやらに行ってみよう。


  科学センター兼、道の駅。クマ、頭のバランス変でない?
結局有料の部分は入らずに喫茶店でホワイトカレーを食べておしまい。


  外にはカニ。紋別の有名?なオブジェらしい。

  その後はブルベコースに戻るが、サロマ湖の先端に行ってみたくなってまた寄り道。先端部分ってどうなってるんだろ?


  キャンプ場だった。


  湖の向こう側がかろうじて見える。

  昨晩しっかり休んだうえに前日は150kmしか走っていないため今日は好調に違いないと考えていたが、脚がどうしようもなく重い。
  なんでこんなに動かないんだろ?前々日はまともに寝てないし、雨の中の1日では疲労は全く抜けていないのか。

  とにかくもう笑っちゃうくらい遅くて、サロマ湖畔の道の駅でまた休憩。
ここからのコースはサイクリングロードか。タラタラ走るにはもってこいだな。


  オホーツクサイクリングロード。
ここには「出逢い、オホーツクの風の中で」なる看板があった。
出逢い!いったいこのサイクリングロードでは何か待ち構えているというのか。高まる期待。

  が、サイクリングロードで(ごく稀に)見かけるのは地元のオバチャンのみ。
偽りありの看板に悪態をつきながら終点付近、なんとそこには大量の女子大生。おおっ。なにやら関東の複数大学のランナーが合同で合宿を行っているよう。

  「あ、超カッコイイ自転車乗りの人が今通ってったよ」なんて言われてるに違いないと妄想しながらスルー。もちろん何事も無し。

  前日も宿がなかなか空いてなかったし、ホテルで朝調べた限りでは今日の宿も厳しそう。
斜里まで行かずにここ網走で探したほうがいいんじゃないか。どうせ今日は脚も動かないし。

  スマホで検索すると東横インに空きが。おお、とホテル前まで行き、やっぱり斜里にホテルあるかなと検索しているうちに満室になる。さっさと予約しちゃえばよかった。

  もう網走に空き部屋は見つからず、夜通し走ることも考えながら先へ進む。
日が暮れてきたとたんに急に下がる気温。前回の1200kmの時もそうだっけ。昼は暖かくても夜や明け方は一気に冷えるんだよね。
しかしこの日の寒さは前回以上のような。

  斜里到着は19時半。WEBで調べても空き宿は無し。町はかなり小さく、ホテルを見つけるのは困難かもしれない。
かといってこの寒い中、知床半島の峠を越えられるのか?悩んでいると駅前に小さなホテル。飛び込んで「空いてますか?」「一部屋あるよ」
  フロントのオバチャンと丁度その会話をしている最中に電話がかかってきて、「あー今満室になっちゃった」とオバチャン受け答え。
「よかったねーギリギリだったよ」ほんと良かった。やはりこの寒さの中、峠は越えられそうに無い。

  「もう寒くて寒くて」なんて話すとオバチャンは本州の人は何を言ってるかね?てな怪訝そうな目をした後、「あー確かにここ2日は例年と比べてかなり寒いね」「宿とれなかったらこれから知床半島越えなきゃならないところでした」「これから夜中に?それは無理じゃない?」

  セイコーマートでワインを買って部屋の湯飲みで飲む。毎日毎日飲んでばっかだな。


  サロマ湖の出っ張り部分は20km弱。遠回りするほどのものでも無かったなと少し後悔した。

■8/14
・走行距離:169km
・ここまでの累積:2189km
・宿泊:斜里第一ホテル(自転車は別部屋で預かってくれた)



2013/02/27

2012パラダイス_05: 失速、ハラヘリ、そして雨

■ここまでのあらすじ
  2012年8月に北海道で行われた1週間で2,3,4,600kmブルベを走るイベント、通称パラダイスウィーク。
  これに参加しようと思うが宇都宮山岳ブルベと重なる日程。平坦より山岳のほうが楽しいため宇都宮を2日走ってから北海道に向かい、最終日の300kmだけ走るプランをたてる。

  が初日の宇都宮は自転車との接触でホイール変形。DNF。翌日バスで一旦帰宅して修理し、あらためて北海道を目指す。
  調子がイマイチで予定していた速度が出ずに300kmスタートに間に合わず。お疲れ懇親会のみの参加となった。

  このまま帰るのも勿体ないため、翌日からは一人でパラダイスウィークのコースをトレース。
200kmは6時間半を切るペースで走れ、調子に乗ってそのまま400kmに繋ぐがそもそも300km以上は一気に走れない人なので夜が更けると共に失速。

  個室バス停内に貼りまくられた指名手配犯のポスターに怯えながら仮眠する。


○8/13
  2時間ほどで目が覚めた。時刻は丁度0時。
街灯も無い暗闇の中、目的地に向けて出発する。

  目的地、目的地はどこなんだろうか。パラダイスのコースでは400kmゴールは知床半島の手前、斜里。
ただ200ゴール後に直ぐに次の400に出発しているため、日程的には(1週間で走ろうとするなら)かなり余裕がある。
  今日は生憎の雨予報。斜里まで行かずに適当なところで宿をとるのがいいかもしれない。

  20時の時点のPCでは次のPCまで十分持つと考えて食事を採らなかった。
200kmゴールから大福しか食べていないためお腹がペコペコだ。仮眠をとったことで想定以上に時間も経っている。PCまではあと20km。この距離ならばなんとか走れるか。

  40分ほどで浜頓別、クッチャロ湖脇の小さな町に到着する。PCはセイコーマートだ。
補給、補給と駆け寄ると開いていない。営業時間の看板には無常にも7時~24時と書かれていた。あと40分、さっき仮眠をとっていなければ。
  この町で他のコンビニを探すも開いている店は見つからず諦めて先へ。パラダイスのコースを時間どおりに走れば営業時間内だったはずだが、スタート時刻が違うのでこんなことが起きるのか。PCに行けば確実に補給できるとの考えは甘かったようだ。

  この先オホーツク海の道は道幅も広く、コンビニくらいあるだろう。
いや北海道がそんなはずないか、ひたすら続く暗い一直線の道。ここまで150km超を大福1個、もう本当にヤバい(その前に200kmを全力疾走してるし)。
コンビニどころか自販機すらなく、ボトルが空になってからずいぶん経つため脱水でフラフラする。

  このまま先に進むのは無理だ。引き返すか?
しかし引き返した所で店なんてあるのか?せめてさっきの浜頓別で自販機くらい探せばよかった。

  GPSの地図を見てどれだけ走れば補給ポイントがあるのか考える。回らない頭を過ぎったのは2010年の北海道1200kmブルベ。あの時もこの道を走り、枝幸町で宿泊しようとしたところでホテル前に参加者さとうさんの自転車を見つけ、「ここ泊まることにしたよ、飯食おう」と話しかけたら満室だった事件。
  枝幸だ。枝幸市街入り口の交差点にコンビニがあった記憶がある。あれは711では無かったか。安心の24時間セブンイレブン(名前の由来はどこに?)。

  ああ救われた、多分あるはず、いや絶対ある。間違いない。2年前も腹減って寄ったんだもの、記憶は正しいに決まってる。
  補給の目処がたてば頑張って走れる。あと25kmか。あ、あれ?もしかしたらあのコンビニはセイコーマートだったかも。だんだん不安になってきた、ピンチだ。

  おそらくそこにあるだろうと思われた交差点。コンビニの看板が目に入った。やはり、やはりセイコーマートだったか…
しかし驚くべきことに?このセイコーマートが24時間営業。コンビニの神には見捨てられていなかった。
  フラフラと補給食を買い漁る。暗闇の中ポツンと立つコンビニで小さな羽虫が凄い。入り口の扇風機など何の役にも立っていない感じで店内の弁当置き場にはビッシリと虫。10匹や20匹では無い。気持ち悪いというより店員が可哀想になってきた。朝になったらこれを全部片付けるのだろうか。

  コンビニの軒下も虫だらけでとても座れる状況じゃないため、駐車場の横、暗闇の中で弁当を食べる。
小雨が降ってきた。しかし軒下には虫。悩んだが雨の中弁当を食べた。

  食べてる間に雨は止んだが、ここから降り出すのであれば今晩はホテルに泊まればよかったのかも。予報では昼すぎから雨とのことだったのに。
  多分ダメだろなと佐藤さんと遭遇したホテルを検索すると最終チェックインは27時。そして今は、27時…。なんというタイミングの悪さ。諦めて出発する。

  仮眠をとったとはいえ2時間ではまだ眠い。道の駅でも探して寝ようか?
屋内で寝れそうな場所は無く、3:30、マリーンアイランド岡島前のベンチで寝る。寒かったため着込んだが、5時に起きた時には朝露で全身しっとりしていた。
  しかも起きてすぐに雨。もう今日は走る気がしない。体は冷えてしまって寒いし、どこか屋内で暖まりたい。

  ここから先はコンビニの度に1時間以上休憩するという超スローペース。雨止まないかなと粘るもそんな素振りは無く、諦めて出発の繰り返し。
  とにかく早くチェックインしたいとWEBで調べるもこの先通過する都市のホテルはどこも満室。この時期の北海道は予約せずに飛び込みは難しいんだろか。

  ダメ元で前回泊まった紋別セントラルホテルに電話をすると、窓の無い部屋なら1部屋空いているとのこと。普通の部屋より値段も安く、泊まらない手は無い。ここはフロントで自転車を預かってくれて好印象。紋別だと時間的に早く着きすぎてしまうが、コンビニでだらだら時間を潰しながら行けばいいや。ホテルに着いたらドロだらけの自転車を拭く時間も必要だし。

  ホテル到着は13時半。フロントに前回自転車預かって貰えたけど今回も大丈夫?と聞く。チェックインの15時までドロだらけの自転車拭いてますと伝えると、もう部屋の準備ができているのでチェックインできますよとのこと。ありがとうセントラルホテル。メンテは30分ほどで済ませてチェックイン。

  風呂で温まった後は近くのコンビニでビールとワインを買い(セイコーマートでは500円ワインが沢山売っているのだ)、ホテルのマンガルームで漫画を借りて部屋で読みながら飲んでいると、そのうちに眠りに落ちてしまった。ドラゴンボールってどうなって終わったか知らないから最終巻まで読みたかったな。


■8/13
・走行距離:148km
・ここまでの累積:2020km
・宿泊:紋別セントラルホテル(自転車はフロントで預かってくれた)



2013/02/26

自転車通勤始めました

  200kmくらいならなんとかなるかな、ってどうにもならなかった先週末のブルベ。
やはり半年間リビングから動かないというのは想像以上に体力が落ちてるようです。最近毎年この時期は同じこと言ってますが。

  2月に入ってからは壁を登ったり少しローラーに乗ったりしてみたものの、まだまだ全然ダメなので自転車通勤を復活させることにしました。

  あれ?就職したの?
いえ、職業は変わっていません。新しくサービスを始めたのです。


  「タンデム送迎サービス」


  家から妻の会社までは13km程でその90%が多摩サイ。タンデムは(2人で乗ったら)公道を走れなくても多摩サイは走れます。
これで妻を送り迎えするのです。車道区間は押し。


  写真はタンデムの影。馬に乗ってるみたいと言われました。

  送った後は一人になるので車道を走ってOKになります。
が、そんな体力も無いので多摩サイをたらたら引き返してきました。
さっきまで乗ってたんだよ、とハンドルに妻のヘルメットをくくりつけて寂しくないよアピールしながら。

  あ、でもエアワイフにヘルメット被せてるプレイかもしれないか。

2013/02/25

BRM224埼玉200km リタイアのプロ復活

  えー皆様、あけましておめでとうございます。
半年ほど冬眠しておりました。今年もよろしくお願いします。

  さて年が明けて2013年のブルベがスタート。
前週のBRM216埼玉200kmも申し込んでいたのですが、風邪ひいて頭が痛かったのと妻も仕事で疲れていたのとでDNS。
  流石に長いこと乗っていなさすぎなので今回は参加せねば。いきなり200kmも走れるかしら。とりあえずスタート地点まで行こっと。

  妻は仕事でDNS。
最近仕事が忙しいようで全く自転車に乗っていません。私も乗っていないので既に鈴木家は崩壊しかけています。崩壊が自転車レベルで収まればいいんですけどね。

  スタート地点までは55kmくらい?
余裕をもって4:15にスタート。今年は「ゆうパークおごせ」でなくて「ニューサンピアおごせ」にスタート地点が変わっていると気づいたのは前日。そういえば去年の忘年会の時にそんなこと言ってたっけ。

  走り出してみると自転車、楽しいんじゃん。
去年の夏に乗りまくってまた体も壊して飽きてたけど、久々だと楽しいのね。いくら牛が好きでも3食焼肉を1ヶ月も続ければ飽きるとかそういう事かも。

  そんなに頑張って漕がなくても速度を見ると25km/h。あれ?走ってないわりには速く走れてる。
って35km/hと勘違い。めちゃめちゃ遅い…35km/hなんてMAX速度です。早めに出てよかった。


  スタート地点はゆうパークからさらに5km程先で、距離も少し勘違いしていて65kmありました。
写真、わかりにくいですがボトルのドリンク上部が凍ってます。サイコンの気温データを見てみると走り始めて1時間くらい、青梅を抜けたあたりで氷点下になっていました。このサイコン0℃以下が記録できてなくてデータダウンロードすると100℃って表示されます。


  ボトルの水だけでなく、スタッフも凍ってました。

  7時頃到着したのでスタートまで1時間の待ち時間。この間にすっかり冷え切ってしまいます。
走ってる時はあまり寒さを感じず、冬の間に着込んだミートテック(脂肪)に感動していました。自転車界ではミートテックは重量あたりの防寒性能は低いと否定的ですがそれなりに効果はあるようです。しかしそろそろ脱ぎたいです。


  久々に会う知り合いに挨拶してブリーフィング。
本橋さんには「なんで自転車乗ってるの?」なんて言われる始末。

  加藤さん、富永さんらとスタートするもお二人についていける脚もなく、無理する気も無いので一人旅。ツキイチですら5分も持たないとは。
その後10kmくらいは(ノロノロと)快適に走っていたのですが、どんどん失速。参加者にどんどん抜かれていきます。

  こんなペースじゃ暗くなるまでに帰ってこれないよ。
前日の夜は耳炎かなにかで耳から頭にかけてガンガンしてよく眠れず、夕方を過ぎると睡眠時間的に危険な気がするので今回はPC1まで行ってリタイアして引き返そうかなと考え始めます。


  定峰峠に入りました。
速度は遅いなんてものじゃなく、もう坂が登れません。止まって休憩しての繰り返し。吐き気がして気持ち悪いです。
  こんなに体調悪いと思ってなかったのにな、久々に外に出たからかしら。食欲が無くて何も食べてないのと、ボトルの水が凍ってしまってドリンクを口にしてないのが悪かったのかも。

  登れる気がしなくて途中で引き返しますが、峠を越えてPC1まで行ってそこから輪行しようとやっぱり頂上まで引き返し。
が、越生に戻ったほうが早かったような。なんせ最後の区間は(休憩時間込みで)1km進むのに20分かかりましたから。時速3km。


  ようやく頂上です。もうフラフラで眩暈がします。高々600mの峠で行き倒れる所でした。
途中路面が凍結している部分がありました。フラフラしてるので下りも危ないです。上半身の筋肉がガチガチ。

  スタートから40km地点のPC1に到着したのは11:03。クローズから3分過ぎています。
もしかしてスタッフがいるかなと思ってましたがもう誰もいませんね。電話でリタイア報告し、コンビニ前でぐったり。
  暫く休むもあまり回復せずに、ヘロヘロと秩父まで走って輪行。大量の防寒着と輪行袋持って来ててよかった。


  走行距離は110kmほど。


  定峰峠…今はこんな峠が壁に見える…

■2/24
走行距離: 111km
累積標高: 1316m