2013/05/30

SR600Fuji前編 久々のロードでロング

○5/25
  オダックス埼玉が主催するSR600Fujiの出発日。
SR600についてとコースのザックリとした感想は前回の日記に。

□準備
  今回のSR600出走にあたってこの日を選んだのは、翌週の富士ヒルクライムの調整のため。
セオリー的には前週は高強度短時間にすべきなのだが去年前週に山岳コースの静岡600kmを全力で走った結果ヒルクラの結果が予想以上に良く、今年も似たようなスケジュールを。

  本気で走るので久々にBMC。BMCというよりロードで走ること自体が久しぶりなのか。
福岡から帰ってきてから車坂HCでロードに乗ったものの、タンデムの感覚が残ってしまっていて違和感ありまくりだった。今回のSR600はロードの感覚を取り戻すというのも大きな目的。実走感とも言うべきか、なんだかんだ言って実走で走ってないとダンシングのタイミングなど何かシックリこないのだ。


  いつもの「どーもくん」で無くて「アルクマ」を吊っているのは色のバランスで。
荷物はかなりの軽装。防水性があるウインドブレーカーを背中に入れ、サドルバッグには防風長袖インナーと長指グローブ、レッグウォーマー。ツール缶に電池と洗剤。
2000m超の山岳を2つ超えるコースだが、夜走るつもりはないためこれで十分。

  そもそも今回は練習目的であって、完走は二の次。この装備で寒くなるってことはタレてきて出力が出せないってことなので、そうなったらもう走る意味は無いし、リタイアしてしまってもいいかな気分。


  必要なデータはスマホに入れるも電池が切れたら役に立たないためアナログで準備。
それにPCでササっと証明写真を撮る場合、こうやって紙に印刷しておいたほうが比較しやすくてよさそう。


  あとはこれをジップロックに入れてカメラ用の小バッグへ。
雨が降ったら防水でないカメラはこのジップロックに一緒に入れればいい。

  さて走行時間の皮算用。
スタートは明るくなり始める時刻ってことで4時で申請。途中中間地点の上田に宿を予約した。
  今回のSR600と似たような山岳コースとしては宇都宮の渋峠ゴールなBRM200km。あれの累積標高が5000くらいだから、上田まで300kmというのは[宇都宮ブルベ]+[下り基調100km]で計算すると良さそうだ。宇都宮はTTバイク改で走って10時間弱。ロードで全力なら9時間半を切れる感触はあったから、300kmを13時間半というのが目標か。ややタレるのを考えても14時間以内では走りたい。
  これなら上田に18時着。12時間滞在して翌日6時に出発し、ゴールは20時。最後の道志みち以外は殆ど明るいうちに走れそうだ。

  準備に手間取ってあまり寝付けず(その代わりに前日は全く自転車に乗らない休養日となった)、朝2時15分に自宅スタート。
スタート地点の高尾駅までは30km。


  高尾駅には3時40分くらいに到着し、スタートまで時間を潰す。

  しかしロードは楽しい。ここ暫くタンデムに乗っていてサイコン上に30km/h以上の表示を見ることがあまり無かった。もしかしたら本気で走っても30km/h出ない体になっているのでは、なんて心配は杞憂だったようだ。
  ガツンと踏むとガツンと加速してくれる。踵と爪先のカップが破損したナイロンソールではなく、カーボンソールのシューズも気持ちいい。とにかく全てが気持ちよく、自転車が「速く走れ」と言っているような気がする。最近機材についてはどうでもいいと感じているが、流石にタンデムは無しだ。

□スタート 5/25 4:00
  駅前の711で4時ジャストにレシートを貰い、スタート。買った補給食やドリンクをセットしていて出発は2分後。本気でタイムを削りたいならこういう所をなんとかしないといけない。まあそこまで1分1秒を争う気は無く、途中のPCでは通過時間程度をtweetしようと思う。

  今回一緒のスタート時刻で申請した富永さんは体調不良でDNS、一緒に走れないのは残念だが、5時間先に立川さんがスタートしている。
  「渋峠で」なんて言っていたけど208kmで5時間差を詰めるのはかなり厳しそう。おそらく立川さんの速度なら渋峠まで14時間。9時間で走れば追いつけそうで、当面はこれを目指して。

  高尾駅から北に向かうといきなり結構な斜度の坂。その後青梅市街までは、市街地というほどでは無いけれど、多少信号に引っかかる。
  こういったストップ&ゴーが続く区間では一気に加速した所で停車時間や加減速で時間がかかり、平均速度なんてたいして上がらないんだがスタート直後で気分が乗ってて無駄足を使う。青梅あたりでちょっと反省。しかもここで500m程ミスコース。

  青梅を越えれば走り慣れた快適な道。小沢峠を越え、山伏入り口へ。
5:30を予定していた峠開始の右折ポイント到着は8分遅れ。青梅までで結構かかってるのか。

  そのまま淡々と山伏峠を登り、PC1到着。


□PC1山伏峠(45.7km) 5/25 5:54
  予定より9分ほど遅い。いくらスタートより450mほど標高が高いとはいえ、今回のコースで軽井沢までは25km/hを上回れないようじゃ全然ダメ。
写真を撮って、通過時間をtweetして、この間3分。急いで下る。

  峠の気温は11℃。流石にウインドブレーカーも着ずに下るのは肌寒いが、秩父まではあっという間に着くだろうと半袖のまま。
  峠を下って国道299号に出てからはタイトなカーブが無くなる高速下り区間。といっても大型車がかなりの速度で走っているうえに道路中央にはポールがある区間も多く、ポールが無い位置で左に寄って大型をパスさせる意思表示。秩父まではあっという間で一気に時間を取り戻す。

  80km弱の地点。小さな、標高差100mほどの峠を登った所で後ろからダンプカー。GPSを見るとこの先かなりウネウネと登りが続きそう。道の脇でパスさせたら、なんとここから先は下り。何のためにパスさせたのか全くわからない。ガックリ。
鬼石町の市街を抜けるまではダンプ多し。この後はまた快適に。

  碓氷峠入り口で工事を行っていて片側交互通行。丁度青だったためダッシュで通過中、ロード乗りが居て挨拶。
めがね橋、めがね橋はどこだ。予定していた9:21(Ave25km/h)に到着できるのか?と必死で漕ぐ。


□PC2めがね橋(133.5km) 5/25 9:09
  予定より10分ちょっと早く到着。まずまずといった所。
写真を何枚か撮った後にスマホを取り出す。PC1でのツイートが圏外で送信されていなかったようだ。
  この地点も電波状況が悪く、鳥マークがクルクルと送信中を示すものの、暫くすると「送信できなかったため下書きに」メッセージ。ソフトバンク、本当に最近繋がるようになったのか?

  9:15に諦めて出発。こんなことで5分以上経ってしまったのか。
走行時間で5分削るのは大変。そこまですることに何の意味があるのか自分でも良くわからないが、休憩をギリギリまで削るっていうのも面白い遊び方ではある。

  9時を過ぎているのに空は薄暗く、降り出してもおかしくない感じがする。
時間に余裕が出来たこともあり碓氷峠はダラダラと通過。めがね橋から峠ピークまでは9km。この9kmに33分。たいして斜度がある峠でも無し、これはちょっとタレすぎた。速く走ろうと思ったら登り区間で速度を落とさないことが最重要。
  更に峠ピーク手前で私より年配っぽい方に抜かれる。「こちらは100km走っている」なんて言い訳にならない速度差だ。確実に彼のほうが速いなとショック。

  峠を越え、中軽井沢交差点で9:56。25km/hから1分遅れ、出来れば草津まで25km/hをキープしたいが。

  軽井沢を右折すると今まで曇っていた空が急に晴れ、日差しが強くなってきた。ここからの登りは南斜面、8kmで450mとなかなかの斜度。
  軽井沢ではまだドリンクは残っていたし、エネルギーバーやパン等1500kcalを超える量持ってきた補給食に残りもあった。コンビニに寄らず登り始めたものの暑さであっという間にボトルは空に。補給食も底をついた。
  普段ブルベでダラダラと走っている時はハンガーノックになることは殆どない。強度が低いため消費するエネルギーのうちの多くは脂肪で賄えるのだが、この日の強度では糖質が無いとどうにもならない。ここまで3200kcal以上消費。朝食べたぶんを合わせてももう少し食べないとダメだ。いや、食べ物よりも飲み物が、もう喉がカラカラ。

  登りピークのあたりに公衆トイレがあり、水を汲んで生き返る。
「この水は飲めません」とあったが、飲めているので問題は無いだろう。「飲むとお腹を壊します」だとかなりマズイけど、脱水症状になるよりかはマシなはず。

  下りで時間を取り戻して、って登り区間の最後は10km/h程度にまで速度が落ちている。取り戻せるはずもなく群馬大津。
  この下り区間の舗装には走ると音楽が鳴るメロディーラインが彫ってあった。以前草津手前で「ディスクホイールなら自転車でも聞こえるのではないか」と試したものの全く聞こえず。風切り音が大きいから認識できないのかもしれないとフレームに耳を付けようとしたが、それはあまりにアクロバティックな体勢で諦める。

  群馬大津からはまた登り。しかし暑い。水分の補給は出来たもののカロリーが足りない、エネルギー不足で気分が悪い。吐きそうで固形物は食べられそうに無い。
  草津に入った左折ポイント189km地点のコンビニに寄る計画だったが、手前3kmほどにもコンビニがありピットイン。ウィダーinゼリーを5個買って胃に流し込もう。

  店内に入ってゼリーコーナーを見ると、ウィダーのエネルギーが1つも無い。それどころか「朝バナナ」等の200kcalなゼリーは全て売り切れ。残っているのは蒟蒻なんとか。もしや、犯人は立川さんか!
  高カロリーなピルクル500mlを買って、あとは何を血迷ったかカツサンド。ピルクルを流し込んだ後にカツサンドを詰め込むが、吐き気がして食べられない。何故カツサンドなんて買ってしまったんだろう。それでも無理やり胃に詰め込んで補給食も背中に詰め、ボトルの水を満タンにし、出発。
  このコンビニには11:44到着、11:55出発と10分ほど滞在。もっと早く、5分x2回にわけて補給すればこんな胃のダメージを受けることも無かったのに。

  ツールド草津スタート地点は12:15に通過。予定ではここを12時前に通過し、渋峠まで1時間ちょっと。これで9時間となるはずだった。
  この時間ではもう立川さんには追いつけないかもしれない。下りで追いつくことは無いだろうからここ渋峠を逃したら次は菅平か。とにかく「あの曲がり角を曲がれば立川さんが見える」と思い込んでひたすら登る。詰め込んだカツサンドが口の中まで何度か上がってきたが、貴重なカロリーを失うわけにはいかず飲み込む。しかし気分が悪い、当然出力も出ない…

  白根レストハウスまでの自己ベストは36分台、今回は55分もかかっている。自転車がツーリング用とはいえもう少し速く登れると思っていた。今時点での調子はこの程度なのか。このあたりまで登った時点でようやく気分の悪さも落ち着いてきた。食べたものが多少なりとも消化されたのかもしれない。
  レストハウスから渋峠までの間に3UPのジャージ(秩父のクラブチーム)を着た人何人かを追い抜いた。練習会でもやってるのかな。


□PC3渋峠(208.1km) 5/25 13:30
  9時間目標からは30分の遅れ。ちょうどこの地点に3UPメンバーが勢ぞろいしている。Attack!299で何度かお世話になったことがあり、メンバーは私の顔を覚えてくれていたようで「鈴木さん?」と声をかけられた。
  SR600という山岳ブルベを走っている最中であること、証明写真を撮らないといけないことをササっと告げて下る。もう少し話すればよかった。

  ここから次のPCまでは一気に下り。気温も思っていたほど寒くない。
ウインドブレーカーを着るには肩にかけたカメラを外して反射ベストを脱ぎ、ウインドブレーカー着た上から反射ベストを着なおさねばならず、走りながらは難しいので半袖のまま下った。後でレギュレーションを確認したら、PBPがそうであるようにSR600では夜や薄暗いとこと以外では反射ベスト着用は義務付けられていなかったのかも。


□PC4道の駅北信州やまのうち(234.9km) 5/25 14:13
  標高差1600mのダウンヒル。あれだけ時間がかかった峠が一瞬にして終わる。
通過時間を呟き、立川さんのtweetを見る。数分前に「まだ渋峠につかない」との呟き。あれ?どこで追い抜いたんだろう。

  草津曲がり角のコンビニはでここに居るかもしれないと確認したはず。どうやらツイートを確認したところ、草津手前のコンビニに私が出た後に到着したようだ。ってことはウィダー全滅の犯人は立川さんではなかったのか。まあ立川さんは私みたいにゼリー5つ流し込むなんてやりそうに無く、もっと優雅な食生活を送ってるだろうから犯人?だとは思ってなかったけどね。

  5分ほど休憩し、一通り皆の応援等を見て元気を貰った後に出発。ここから須坂市までは細い町中の道。但し信号は多く無い。
  問題なのは暑さ。とにかく暑い。埼玉ブルベで何度か通ったことがあり、毎回暑さは感じていたが今回は5月末ということもあってそこまででは無いと楽観視していた。
  道路にあった温度計は28℃。直射日光のあたるハンドルにつけたiBikeの温度は37℃になっていた。この程度の温度なら夏にはよくあることだが、ムっとした熱気がもう堪らない。ここまでの疲労によるダメージも気だるさにより拍車をかけているのかもしれない。

  渋峠で復活した胃の調子はまた悪くなり、吐き気を感じながら菅平ヒルクライム。こんなダラダラ登ってもたいした練習にならないし、ここで1泊して涼しい朝に登ったほうが良いのではと思う。


□PC5菅平高原(269.8km) 5/25 16:22
  草津手前で買った補給食はまだ残っている。がやはり固形物は食べられそうにない。今回上田が宿泊ポイントだから良かったものの、このまま走り続けるのは胃のダメージで厳しかった。後は下ればゆっくり休憩できる。

  菅平の南斜面は荒れた舗装区間が多い。今回はスキー場の栄えている所、下り始めてすぐの箇所で工事を行っていて舗装自体は綺麗になっている中、何故かマンホールが5~10cmの高さで飛び出している。もちろん鋭角なエッジではなくて滑らかに盛り上がってはいるのだが、道路上にこのマンホールが不規則に点在しているため夜間走るにはかなり怖いだろうなと感じた。この時刻ならまだ明るくて問題無し。気温も高く、結局この日は1度もウインドブレーカーを羽織ることが無かった。


□ホテル到着(292.3km) 5/25 17:06
  中間地点だと思っていたホテルは292km。これだと20分は早く着ける計算で、半分までなら13時間半といったところか。
予定通りの到着時刻、可も無く不可も無く。

  30分ほどベッド上で横になると胃の調子も回復してきた。併設銭湯で汗を流し、水風呂で脚をアイシング。


  今回GPSにはエネループで無くて普通のアルカリ電池を入れてきた。電池サイズが少し小さい為、下りの段差のたびに電源が切れて入れなおさなくてはいけない羽目に。接点部分にティッシュを詰め込んでずれないようにしてと。

  風呂の食堂で食事しようかなと思うも、Edyが使えないためにコンビニに買出しに行って寂しく食事。地元のワインはライトボディーだったのでビールを。発泡酒じゃなくて豪勢にビールだ(ビールは1本のみで4本は発泡酒)。
  皆のツイートに対して返事をしようと思っていたが、食事をしてビールを飲んでるうちに眠りについてしまった。


  GPSの電源は段差で10回以上切れた。
その後再起動するまでが直線で結ばれるため、ログは実際の距離よりちょっと短くなっている。


■5/25
走行距離: 323km
累積標高: 5980m

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