2014年9月29日月曜日

SR600(ランドヌール)を走るために

  今回のSR2400、翌週の全力Fuji(雨でDNF)、去年走ったぶんを入れるとここまで8本。中でもこの3連戦はSR600が何なのか1本だけではわからなかったものを見ることが出来たように思う。

  走ってみて感じたこと、SR600の走り方などをまとめてみた。


■SR600と通常のBRMとの差
  SR600の走行距離は600kmで獲得標高は10000m以上。一番楽なFujiで体重60kg+車重15kgの私の場合通常のBRM(距離600km/獲得6000m)の約20%増しの時間がかかる。(720km相当)
  体重の重い人はこれよりかかり、もっと軽い人は更に差が無くなる。テキトー計算だと体重が80kgで更に+10%くらい遅くなりそう。


■SR600がキツい理由
  50時間で+30%,780kmと考えるとAve15.8km/h。途中での足切りタイムが無いことからBRMと違い時間を一杯まで使える。これだけ聞くとそんなに難しくなさそうだ。

  もしSR600をキツいと感じる場合原因は恐らくこんな所にある。

1)BRMの600kmがギリギリ
  殆ど睡眠をとらずに40時間走り続けてのゴールする人の場合、その後更に10時間起き続けないといけないわけで活動限界的に厳しすぎる。

2)漕ぎ続けることに慣れていない
  長距離を走っていて疲れてくると連続的にトルクをかけ続けられなくなる。少し漕ぐ->滑走する->速度が落ちたら漕ぐ、の繰り返し。
  平地ならこの走りで大幅な速度低下は起きなくても登りでは無理。疲れてきて脚が止まってしまう人は回し続ける練習をしよう。出力は低くてもいい、漕ぎ続けることが大事。

3)自分の走力が良く分かっておらずプランニングが出来ない
  ある程度厳しいサイクリングをする場合に重要なのはコースを見て所要時間がわかるかどうか。SR600はスタート時刻や途中の休憩ポイントを自分ですべて決める楽しみがあるが、これも脚が見積もれてこそ。
  走力がわかればゴールにぴったり時間を合わせて途中でギリギリまで休憩することが出来る。ノートラブルで走れた場合はこれだけかかって、疲労度はこのくらいで…。そこまでわかれば自分にベストの走行計画を立て、あとはトラブルが起きないことを祈るのみ。

4)短い坂で出力を上げ過ぎ
  ブルベ参加者と走っていつも思うのが短い坂で一気に出力を上げる人が多いこと。完全に無酸素運動域に入ってる人も少なくない。
  もちろんそれで最後まで持てばいいのだが、筋肉や心肺にダメージが残るようでは走りに失敗している。閾値を行ったり来たりするような走りは疲れて眠くなりやすい。

5)ギア重すぎ
  登りでも平地と同じ感覚で走れれば時間がかかるだけで済む。ギアが足りずにケイデンスが低くなった場合筋肉や関節へのダメージが大きい。軽いギアを回しても平地と全く同じ感覚にはならないとはいえ、それでもケイデンスが60以下が続くようであればギア比を見直すべき。
  宇都宮山岳でご一緒したヤハギさんはかなり走れる人であるのにフロントトリプル使用、さとうさんもMTB用クランク。私は普段34x27を使っていて、SR600を1本ならこれで問題は無いものの3連続の時は全く足りないと思った。
  「走れる」のと「ダメージを極力抑えて走る」のは別。39x23だって問題無く走ることは出来るが、フィジカルのダメージで恐らく後が続かない。

4,5はあくまで一般論。無酸素域に入れようが重いギアを踏もうが疲れず走れる人なら何の問題も無い。

6)補給に失敗する
  山岳を繋ぐSR600は補給ポイントが少ない。100km以上補給困難な箇所もあり事前の計画や補給食の所持が大事。

7)気温の変化にヤられる
  SR600の特徴は『天候による難易度の差が通常のBRMより激しい』ってこと。
  真夏は峠を下った後の熱中症が怖く、春や秋では峠の寒さが怖い。特に大雨が続いた場合の体温低下は大問題。
  通常のブルベでは2000m峠なんて登っても1本。そこの雨で体が冷え切っても着替えを持っていたりコンビニで衣類を調達すれば回復はできる。これが2本,3本と連続するとなると話は変わってきて、下りで冷えない為に登りで汗をかかない走りをする必要も出てくる。心も折れやすい(また雨の下りで冷える為に登るのか…)。

1),2)は体力Upが課題。3),4)は走り方、5)は機材、6),7)は装備でなんとかなる。


■どういうプランが安全か
  速い人は何が起きてもどうとでもなるし、時間一杯な人はそもそも選択肢が無い。ただ安全策をとるのなら夜間の峠は出来るだけ避けたほうがいい。
a)街灯も無く暗いため下りでの速度UPが見込めない。
b)動物と衝突する危険。
c)走り屋がいる。
d)トラブル(特に雨での低体温症)発生時、店が開いてなくて大変。

a),b),c)は1000m程度の林道峠、d)は2000m級の峠。
  渋峠、麦草峠、乗鞍岳等の2000m超峠は山頂に土産屋などの施設があり、営業している昼に通過するのであれば財力で様々な事態に対処できる。
  例えば乗鞍は輪行袋に詰めて山頂からバスで下山が可能。体調不良時に救急車や人の助けを呼ぶのではなく通常営業のサービスでリタイアできるのがいい。


■適した装備
  BRMと同じでいいと思う。暑さ寒さ対策はBRMより慎重に。特に上下しっかりとしたカッパ。峠ではよく濃い霧が発生するため、ハンドル上だけでなくハブ軸あたりにライトがあると便利。
  PC通過証明撮影用のカメラは予備で2つ、デジカメとスマホがあればいいか。再帰反射看板の夜間撮影はカメラと別位置からのライト照射等なにかしら工夫が必要な場合がある。


■x連続に必要な走力
  最初に述べたように私の場合は720km+α(日本アルプスと北関東の場合)。1日あたり通常ブルベを360kmのペースで走れば48時間ゴールで延々と続けられることになる。多く見積もっても400km弱、これはそこまで難しい値では無い。持っていく装備の選択など1本だけの時とは違った楽しみが味わえるのでヒマな人は是非。


■結局SR600(x3)ってなんなの?
  天候が荒れた中3連続を走って思った、これは総合力を試されるブルベであると。
単純な走力、雨やトラブルを見越してのプランニング、ダメージを残さない走り、補給、トラブルへの対処法、まだまだ上達したいことは多い。悪天候で楽に終われなかった故に得れた物もあったはず。台風バンザイ。(次は走りたくない)

0 件のコメント:

コメントを投稿