PBP2011

  2011年8月、
4年に1度フランスで行われるブルベの大会、PBP(Paris-Brest-Paris)へ参加してきました。

■Paris-Brest-Paris
フランスのパリから西海岸の都市ブレストまでを往復、1200km走るサイクリングイベント。制限時間は80時間、84時間、90時間の部があり、参加者は睡眠、休憩などを含めてこの時間内に完走を目指す。4年に1度行われるこの大会に出場するには、開催同年にSRの称号(200km,300km,400km,600kmのブルベを完走)を得る必要がある。

  初参加となった前回の2007年PBPは事故でリタイアという悲しい結末となってしまいました。
帰国後しばらくは次回絶対リベンジ!と考えていましたが、その後ブルベとの付き合い方が少し変わっていきます。

  ブルベ参加当時は眠いのを無理して走ることも多く、かなり危険だったと思います。山崎さんの途中ホテルでぐっすり寝るスタイル、河内さんの「眠くなったら危ないから走らないよ」という言葉、そんなものに影響を受け長距離を不眠で走るのは楽しいと思えなくなってきました。
  故障を押してまで走る気も無くなり、天候不良で風邪を引く恐れがある時もあっさりリタイア。国内ブルベのリタイア率が高くなります。(完走率を下げるのはACPにおけるAJの立場的にあまりよろしくないかもしれません)

  2010年、翌年のPBPは参加者増が予想されることから定員制限を設けるという話が出、日本の定員枠の優先順位はこの年のブルベ走行距離順になるというルールが決まりました。2010年は仕事が忙しく、なんとか上限距離である3200km走ろうと週末は会社->ブルベ->会社のような生活を繰り返していたらすっかり疲れてしまいます。結局2200kmしか走れずにPBPは行かなくていいやと諦めていました。

  2011年になってフタを開けてみれば定員割れで申し込めば誰でも参加できる状況に。
アキレス腱の故障で6ヶ月ほど乗っていなかった自転車を年始から再開、200,300,400,600を各1本ずつとかろうじてSRを取得し、PBP参加を決めます。

  PBPは全世界から長距離ライド好きが集まるお祭りなので参加はしたいもの完走に対してはもう拘りは無く、どちらかというとPBPはオマケ。前回走ったフランスアルプスの美しさをもう一度味わいたいためにスイスを中心に山岳地帯を走りたいと考えます。
  妻も「無理をして走る」ことに魅力を感じなくなっているようで、更に私と違ってスピードも無いために600km以上のブルベを睡眠十分で走るのは無理、そのため長距離ブルベ自体に参加しなくなり(仕事が忙しいのもあって)PBPは不参加。その後8月中旬は会社を休めることになり、PBP前に私とヨーロッパサイクリングをすることにします。

  結果今回のヨーロッパ旅行は
8/9、8/10一人で現地入りしてドイツで足慣らし
8/11~19 妻とドイツ、ルクセンブルク、オランダ、ベルギーをまったりサイクリング
8/20~25 PBPで中休み
8/26~9/6 フランス、スイス、イタリアの山岳地帯を本番サイクリング
というプランになりました。

  以下、各日記へのリンクです。その日最後の日記に一日ごとの走行ルート、標高図を記載しています。
PBPの日記というよりは、28日間のステージツーリングの記録です。

■stage-00: まとめ、出国
 今回の旅行の全行程、出国からドイツまで
・PBP2011 Stage00_1:いきなりまとめ
・PBP2011 Stage00_2:出国、スタートはドイツから

■stage-01: 8/10 走行距離:219km, 累積標高:1694m
 フランクフルト(ドイツ)からメルヘン街道をマールブルクまで。
・PBP2011 Stage01_1:TdE開始、エロス。
・PBP2011 Stage01_2:メルヘンはどこにいった
・PBP2011 Stage01_3:まちまちがい

■stage-02: 8/11 走行距離:138km, 累積標高:1701m
 久々のロングライドでいきなり疲労感。ショートカットしてコブレンツへ向かう。
・PBP2011 Stage02_1:ドイツ牛コピペ
・PBP2011 Stage02_2:フランクフルト食べられず

■stage-03: 8/12 走行距離:76.5km, 累積標高:469m
 妻と合流でこの日からまったりライド。モーゼル川サイクリングロードでクースまで移動中に雨。
・PBP2011 Stage03_1:勝ち組!勝ち組!
・PBP2011 Stage03_2:エクストリームパター
・PBP2011 Stage03_3:食欲リスペクト

■stage-04: 8/13 走行距離:153km, 累積標高:1556m
 モーゼル川サイクリングロード後はドイツ-ルクセンブルク間の国境越え。
・PBP2011 Stage04_1:第一回ブドウ畑ヒルクライム
・PBP2011 Stage04_2:わくわく国境越え
・PBP2011 Stage04_3:厳しいルクセンブルク

■stage-05: 8/14 走行距離:41km, 累積標高:314m
 朝からの雨でリエージュ(ベルギー)まで輪行。その後マーストリヒト(オランダ)まで走り自転車環境に感激する。
・PBP2011 Stage05_1:駅カッコイイ
・PBP2011 Stage05_2:町の終わり、国の終わり
・PBP2011 Stage05_3:自転車天国
・PBP2011 Stage05_4:酒の肴に自転車

■stage-06: 8/15 走行距離:135km, 累積標高:550m
 ユトレヒトまで輪行後は風車を見ながらロッテルダムまで。
・PBP2011 Stage06_1:やっと晴れた、さあ輪行
・PBP2011 Stage06_2:牛写真家
・PBP2011 Stage06_3:可愛さ反則級
・PBP2011 Stage06_4:川の上の道
・PBP2011 Stage06_5:おそロシア

■stage-07: 8/16 走行距離:163km, 累積標高:570m
 ブルージュ(ベルギー)へ。船で川を渡るのもサイクリングロードの一部となっている。
・PBP2011 Stage07_1:ロッテルダムでhogeを学ぶ
・PBP2011 Stage07_2:バスが通るよカンカンカン
・PBP2011 Stage07_3:船に乗るのもサイクリング
・PBP2011 Stage07_4:どこがサムライ?ソース

■stage-08: 8/17 走行距離:50km, 累積標高:238m
 コースを大幅ショートカットしてゲントへ最短距離で。川沿いの牛を眺めながら走る。
・PBP2011 Stage08_1:ブルージュのチョコと兵士
・PBP2011 Stage08_2:パニアバッグからネギ
・PBP2011 Stage08_3:リバーサイド牛差別事件
・PBP2011 Stage08_4:ゲント、恥辱の公衆トイレ

■stage-09: 8/18 走行距離:95km, 累積標高:405m
 ゲント観光後にリール(フランス)まで。
・PBP2011 Stage09_1:早起きゲント観光
・PBP2011 Stage09_2:フランドル伯は武器がお好き
・PBP2011 Stage09_3:フランドル伯は拷問がお好き
・PBP2011 Stage09_4:ゲリラ豪雨ギリギリ回避
・PBP2011 Stage09_5:国境のビール腹サイクリスト

■stage-10: 8/19 走行距離:43km, 累積標高:486m
 TGVに乗りパリまで一気に移動。PBPスタート地点であるサンカンタンへ到着。
・PBP2011 Stage10_1:TGVでひとっとび
・PBP2011 Stage10_2:鈴木家は行列が苦手
・PBP2011 Stage10_3:サンカンタン到着、前半終了

■stage-11: 8/20 走行距離:37km, 累積標高:398m
 PBP前日受付の様子。妻帰国。
・PBP2011 Stage11_1:前日受付VIP登場
・PBP2011 Stage11_2:決戦前夜のコンサート

■stage-12: 8/21 走行距離:5km, 累積標高:88m
 PBPスタート当日。のんびりしながら80時間先頭集団を見つつスタート地点へ移動。
・PBP2011 Stage12_1:あまりに余裕なスタート直前

■stage-13: 8/21夕方~8/25昼 走行距離:1233km, 累積標高:11972m
 いよいよPBP区間。眠い
・PBP2011 Stage13_1:始まる。ライト落ちる。集団離れる。
・PBP2011 Stage13_2:眠い、眠い、大人気ベッド
・PBP2011 Stage13_3:国と国との戦い
・PBP2011 Stage13_4:危険なセキュリティー
・PBP2011 Stage13_5:必殺のダブルメイン
・PBP2011 Stage13_6:ぶら下がり日本代表戦
・PBP2011 Stage13_7:オマエの寝床はオレの寝床
・PBP2011 Stage13_8:眠気覚ましの先導ゲーム
・PBP2011 Stage13_9:止まない食欲
・PBP2011 Stage13_A:この牛はパンダ、いやピエロだ。
・PBP2011 Stage13_B:胃が弱いクロワッサン星人
・PBP2011 Stage13_C:感動のゴールへ

■stage-14: 8/25昼~ 走行距離:15km, 累積標高:131m
 終了後は日本人参加者の懇親会。その前に郵便局で荷物送らないと。
・PBP2011 Stage14_1:懇親会、それぞれのPBP

■stage-15: 8/26 走行距離:162km, 累積標高:977m
 雨の中、南に向かって移動。目に映るものは枯れたヒマワリとハリネズミとナメクジ。
・PBP2011 Stage15_1:新たなる旅立ち

■stage-16: 8/27 走行距離:208km, 累積標高:2548m
 ブルゴーニュ地方のブドウ畑の中を走って、の予定も直前にルートを縮めて枯れたヒマワリしか見れず。あと牛。
・PBP2011 Stage16_1:フランス人よりフランス牛
・PBP2011 Stage16_2:バリア恐るるに足らず

■stage-17: 8/28 走行距離:250km, 累積標高:3706m
 日曜だということに気が付かずに田舎の山岳に突入。補給できる場所が全く無くて困る。
・PBP2011 Stage17_1:オペラと共に登れ
・PBP2011 Stage17_2:欧州走行録カイジ
・PBP2011 Stage17_3:ありがとうマック様

■stage-18: 8/29 走行距離:154km, 累積標高:4137m
 前半を少しショートカット、Aravis,Saisies峠を越えた後はほぼ2000mなRoselend峠で森林限界を突破。
・PBP2011 Stage18_1:補給食持って峠に登ろう
・PBP2011 Stage18_2:最初の2級山岳、Aravis
・PBP2011 Stage18_3:あれに見えるはモンブラン
・PBP2011 Stage18_4:俺は限界を超えるぞー

■stage-19: 8/30 走行距離:162km, 累積標高:2831m
 2つの国境、2つのセントバーナードを越え、イタリア、スイスへと向かう。
・PBP2011 Stage19_1:小さなセントバーナード
・PBP2011 Stage19_2:峠国境を越えてイタリアへ
・PBP2011 Stage19_3:セントバーナード2匹目
・PBP2011 Stage19_4:犬峠でイタリア牛。出てるし。
・PBP2011 Stage19_5:タワーディフェンス、スイス

■stage-20: 8/31 走行距離:159km, 累積標高:2532m
 平坦移動日と思っていたこの日、目の前に現れたのは天まで登れそうな九十九折。
・PBP2011 Stage20_1:山の中スイスの平坦日
・PBP2011 Stage20_2:第二回ブドウ畑ヒルクライム
・PBP2011 Stage20_3:笑っちゃう九十九折
・PBP2011 Stage20_4:スイスの食費高すぎです

■stage-21: 9/01 走行距離:182km, 累積標高:4067m
 ツールドスイスをなぞるスイス超級山岳コース。
・PBP2011 Stage21_1:スイス超級山岳コース
・PBP2011 Stage21_2:氷河と鉄道
・PBP2011 Stage21_3:峠を越える電車
・PBP2011 Stage21_4:ホテルのサービス

■stage-22: 9/02 走行距離:135km, 累積標高:2958m
 スイスから一旦イタリアに行き、ぐるっと戻ってくる予定が…
・PBP2011 Stage22_1:やっぱり山がいい
・PBP2011 Stage22_2:スイス峠も牛でてるし。出放題。
・PBP2011 Stage22_3:スイス脱出失敗
・PBP2011 Stage22_4:川沿い景色を眺めながら

■stage-23: 9/03 走行距離:152km, 累積標高:2864m
 PBP以降初の連泊でホテルを拠点に近場の山を走る。予定を変更してダボス通過コース、悲劇はそこで。
・PBP2011 Stage23_1:スイス峠はバイクが多い
・PBP2011 Stage23_2:標高2000mのサーキット
・PBP2011 Stage23_3:どーもくん、ダボスに死す
・PBP2011 Stage23_4:牛マスター現る
・PBP2011 Stage23_5:続・牛マスター

■stage-24: 9/04 走行距離:102km, 累積標高:1487m
 雨の中ベルニーナ急行と共にイタリアへ。下りで体が冷え切ってしまい目的ホテル手前でDNF。
・PBP2011 Stage24_1:翌日の最低気温は2℃、逃げるしかないか
・PBP2011 Stage24_2:イタリアへの峠は鉄道と共に
・PBP2011 Stage24_3:下って、下って、無念のリタイア

■stage-25: 9/05 走行距離:152km, 累積標高:1284m
 ショートカットして予定コースへ復帰。雨の中パンク、タイヤがボロボロ。
・PBP2011 Stage25_1:ショートカットでコース復帰
・PBP2011 Stage25_2:ここに自転車の神はいない

■stage-26: 9/06 走行距離:51km, 累積標高:1085m
 残りはあと1日。長距離は走らずにコモ湖周辺で観光。ギッザロ教会、ベラジオ、コモ。
・PBP2011 Stage26_1:自転車教会はコルナゴ戦隊の秘密基地
・PBP2011 Stage26_2:自転車博物館
・PBP2011 Stage26_3:カヴェンディッシュはワシが育てた
・PBP2011 Stage26_4:コモ観光でイタリアに触れる

■stage-27: 9/07 走行距離59+91:km, 累積標高:427+568m
 最終日は空港まで、これで全行程が終了。あ、まだパレードランが残ってるか。
・PBP2011 Stage27_1:森のお嬢さん

■stage-29: 9/09
 帰国してからオマケの大弛峠へ
・PBP2011 Stage29_1:11本目の2000m超峠

■写真とまとめ
・PBP2011 Stage99_1:どー(で)もいい写真特集
・PBP2011 Stage99_2:ど「う」でもいいしゃ「し」ん特集
・PBP2011 Stage99_3:最後に

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